|
自然の生態系を大切に

今では約20棟の飼育ハウスでエゾノキヌヤナギを利用しテンサンを飼育している。
併せて育ったテンサンを山へ戻し、自然飼育も行っている。
「常に天敵との戦いだよ」
テンサンは鳥や野ネズミのかっこうのエサになってしまうため、その対策にも苦労を重ねてきた。柳沼さんは元々、長きに渡り養蚕に関する業務に携わり、退職後も県農業会議ふるさと福島塾の事務局長も勤めた方だ。
自然が壊され、生態系がドンドン変わってゆくのを目の当たりにし、ふるさとの自然環境の保全の大切さを伝えながら、会員一同の協力のもと、積極的な活動を続けている。
山の神様の贈り物
天蚕を知って欲しいと柳沼さんら会員は「親子天蚕繭工芸教室」や飼育体験・観察会などの交流活動やボランティア活動をしている。
更に、この繭の萌葱色を生かして、会員の八島利幸(和紙工房)さんらが中心となりタイピンやブローチなどの加工品の開発も行っている。
この魅力ある加工品は今後、霊山町内を中心とした施設で本格的に本格的に販売される予定だ。
ただ歴史を懐かしむだけではなく、広い人的交流の輪が生まれるようにと様々な活動を通じ、天蚕繭生産拡大、そして利用拡大を目指しているのだ。
最後に、柳沼さんと飼育ハウスを訪れた。
テンサンは春にふ化し6月以降に繭を作る。季節はまだ早く、蚕を見ることは出来なかったが柳沼さんが大切に想いを込め、飼育に携わっていることは、容易に見てとれた。
萌葱色に輝く繭はまさに山の神様の贈り物であるが、柳沼さんの考える「人と豊かな自然づくり」がここから始まり、今後広がってゆくことだろう。 |